現役小学校教師が語る幸せな子育て法!小学生の勉強法伝授!

公立学校は色々な人が集まる場所だということを理解しよう。

 

 

「うちの子はあの子と接触しないようにしてください!」
「あの子とクラスが違わないと学校にいけません!」
時々保護者の方からこんなご意見をいただきます。

 

 

もちろん人間ですから合わない人はいるでしょう。
大人でも多いのに、子ども同士ならなおさらです。
しかし、社会に出てからこれが通用するでしょうか?

 

 

「同僚が気に入らないから仕事に行きません。」
「取引先の人と合わないので、代えて下さい。」

 

 

当然そんなことは認められないでしょうし、
相手ではなく自分の評価を下げるだけでしょう。

 

 

学校は小さな社会という言葉は、
昔からよく言われる言葉です。
色々な人間がいることを知り、
その人間に対しての接し方を学ぶ。

 

 

これこそが集団で学ぶ一番のこと
私はそう考えています。

 

 

>>学校で一番学ぶことは人との接し方に進む

 

 

特に公立小学校の場合は、
そこに来る子どもにも大きな幅があります。

 

 

今回は色々な人が集まってくる学校を、
問題点ではなく魅力としてとらえる話を、
書いていきたいと思います。

 

 

 

公立の小学校に来る子どもたち

 

 

公立小学校・中学校は当然ですが、
義務教育の場として存在しています。

 

 

偶然同じ年度に、
偶然近くの場所に住んでいる子達が、
偶然クラスの振り分けによってできた場所で、
1年間一緒に過ごしていく。

 

 

公立の学校はこのようなシステムによって、
成り立っているものです。

 

 

こんな偶然だけで作り上げた集団の中に、
同じような考え、同じような環境の子は、
おそらくほとんどいないでしょう。

 

 

もちろん地域性はありますので、
お金を持っている家が集まる学校や、
その逆の子達が集まる学校もあります。

 

 

しかし、ほとんどの場合、
家庭環境が異なる子達が集まります。

 

 

普段小さいアパートの中で、
兄弟4人と母親で暮らしている子ども。
普段広い一軒家の中で、
一人っ子で両親と暮らしている子ども。

 

 

この時点で考え方や環境が大きく違います。

 

 

大企業に勤めて出世している人
医者や弁護士になった賢い人
犯罪に手をそめてしまった人

 

 

30年後に集まったら、
きっとこんな状況もありうるでしょう。

 

 

長々と書いて何を言いたいかというと、
それくらい多種多様な人間が、
1つのクラスの中で過ごしているのが、
公立の学校の現状なのです。

 

 

これを受け入れない状態で、
自分の物差しだけで学校を判断してしまい、
自分の子どもにとって良い環境にしようとすると、
どこかで不具合が生じてしまいます。

 

 

それは担任の先生の精神状態だったり、
自分や相手の子どもであったり、
ひょっとしたら学校自体かもしれません。

 

 

まずは多様性を受け入れて下さい。
自分にとってピッタリの、
みんなが自分と同じ感覚を持っている。
そんな学校は存在しないのですから。

 

 

そして、そこで学ぶことによって、
この先出会えないかもしれないような、
貴重な経験ができる可能性があるのです。

 

 

親も多様性を認めておおらかに

 

 

子育てのプランをえらべるとして、
子どもに色々な人との付き合いを通して、
将来的なコミュニケーション能力を、
育成するプランはどうでしょうか?

 

 

こんな風に聞かれた場合、多くの保護者は、
「もちろんそうしてもらいたい!」
そんな風に考えるでしょう。

 

 

それならば、先ほど述べたように、
公立の小学校という場は、
多様な人間と接する最高の場であるはずです。

 

 

高校や大学に進んでからは、同じぐらいの学力や、
同じくらいの経済力の人間が集まるでしょう。

 

 

もちろんその方が気楽なのかもしれませんし、
居心地の良い場所なのかもしれません。

 

 

しかし、ある時自分と全く違う、
ビックリするような人に出会うことがあるでしょう。
その時にどう考えて、どう対応できるのかは、
この小・中学校時代の過ごし方が影響すると、
私は考えています。

 

 

多様な人間がいる中で、その人を受け入れたり、
受け入れなかったとしても上手に接したり、
そうした経験を積むことによって、
人としての幅ができてきます。

 

 

子どもが「あの子と私は合わない」
「あいつは俺と全然違う」そんな風に言った時に、

 

 

「それが当たり前、どうするかが勉強だよ」
と言うのか
「それはその子がおかしい、先生に言わないと」
と言うのか、

 

 

実は子どもの将来に大きく影響していると思います。

 

 

子ども以上に
親自身が人の多様性を受け入れる
ことが、子どもを成長させるために、
必要なのではないでしょうか。

 

 

最後に

 

 

以前、担任していたA君は、
人の好き嫌いがとても多い子で、
自分と違う感覚や、考え方の子に対して、
全く認めようとしない。そんな子でした。

 

 

保護者の方にその旨を伝えたところ、
「間違っているのはうちの子じゃなくて、
周りの子ではないですか?」
そんな風に言われてしまいました。

 

 

きっとA君の親御さんは、
自分以外の人の、感覚や考え方を、
受け入れない人だったのでしょう。
結局A君は1年間その態度のままでした。

 

 

これはかなり大げさな例でしたが、
子どものためだと思い、親が気を回したことは、
結果的に子どもの成長を奪っていることが、
多いということを知っておいてください。

 

 

色々な経験を経ながら、
色々な人と付き合いながら人は成長します。

 

 

公立学校の問題点のように感じることを、
魅力に感じて過ごしていただけたら、
素敵なことだと私は思います。

 

 

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